40代、50代の転職失敗について
40代、50代で転職を考えるという事は、現状に大変悩まれた挙句、どうにか
しないといけないと思って動かれたんでしょう。
勤めていた会社の倒産、リストラなどで仕方なく転職をしなくてはいけなくなった
というケースもあるでしょう。
いずれにせよ、40代、50代での転職は大変難しいです。
20代、30代の頃のように「スキルアップしたいから」とか、「もっと自分に
合った仕事がしたい」とか、そんな夢みたいな事を言ってよい年齢ではない事は
肝に銘じておかなくてはいけないと思います。
多少なりとも我慢できる環境であれば、その職場で定年まで過ごすというのが
一番賢いやり方でしょう。
転職をするというなら、決してノープランで退職してはいけません。
せめて次の仕事を決めてから辞めるべきだと思います。
1.40代、50代が転職に失敗する理由
2.40代、50代で職歴の無い仕事は狙えるのか
3.40代、50代が失敗しない転職をするために
1.40代、50代が転職に失敗する理由
エルダーと言われる40代、50代の女性が転職に失敗する理由、それは、
「間違った向上心」というのがひとつ、あるんじゃないかと思います。
私もそうですが、私の友人もこの罠に陥っている人がいました・・・
「間違った向上心」というのは何であるかと言いますと、
「こんな仕事をしていても何の役にも立たない」
「今の仕事に飽きたから、スキルアップして仕事を充実させたい」
「今の仕事より、もっと自分に合う天職が他にあるのではないか」
などという希望、夢です(^_^;)
こういう希望は、20代から30代半ばまでの人なら持つべきものです。
若いうちは職歴がない分野の仕事でも、やる気があって努力が出来れば
いくらでも雇ってもらえますから。
それに、若い子が「ここでいいや・・・」とショボい会社で一生を諦めて
過ごすのはちょっと違うとも思います。
そこが一部上場企業で安定していて、待遇も良いのならいいのですが、
一歩間違えればブラック企業、みたいな所で自分をすり減らす必要は
ありませんよね。
ただ、40代、50代になると話は別になります。
2.40代、50代で職歴の無い仕事は狙えるのか
まず職歴の無い分野では転職は不可能に近いです。
もしあなたが企業の人事だとして、全く別業種から来た50代の人が
「未経験ですがプログラムを組みたいです。一生懸命勉強して頑張ります」
と言って面接に来た場合、どう思いますか?
この人がもし情報処理技術者試験の資格取得者だったとしても、未経験だと
厳しいな(=_=)と思われるのではないでしょうか・・・
どれだけ優秀な人でも、会社側からすると、若い人を雇いたいという気持ちに
なるのは致し方ないのかもしれません。
もし定年が65歳までだとして、あと35年働ける30歳の人と、あと15年しか
働けない人だと、やっぱり長く働いてくれる人を選びたいですもんね。
ただ、元々職歴がある仕事のスキルアップとしての転職だったとしたら、
希望はあります。
女性の場合、子育てが済んで、昔のキャリアを活かしてもっと収入を得たいとか、
昔みたいにバリバリ働きたいわっていう方も沢山いらっしゃる事でしょう。
もしそういう方がスーパーのレジ打ちなどのパートをされていて、元のキャリアに
戻りたいと思うのであれば、多少の苦労はあると思いますが、ぜひとも転職に
トライして欲しいと思います。
ただし、ブランクがありますから、そこを埋めるのが難しいかもしれませんね。
まずは間口の広い派遣会社からその仕事を再開してみるというのも手だと思います。
派遣会社によっては、事前研修がある所もありますし、仕事の難易度も簡単なもの
から難しいものまで、自分の今の状態に合ったものを選べると思います。
ちなみに私の友達はCADオペレータを長年していて、リーマンショックで仕事を
失い、ハローワークの職業訓練で医療事務の資格を取って、医療機関で働いて
いました。
ところが、病院は女性が多く、人間関係がすごーくダメだったらしいんですね。
ただ意地悪されるとかいうだけだったらまだいいのですが、新人で入っているのに
ろくに仕事も教えてくれず、間違えると滅茶苦茶叱責されるという職場だったそうです。
友人は病みました(^_^;)
そうでなくても専門職でバリバリやってきて、プライドの高かった友人は、そこから
「こんな仕事やってられるか!」と激怒して退職。
「どうしてもCADオペに戻りたい。それも大企業の3Dが使える機械系がええんじゃ!」
という事で、死に物狂いで仕事を探しました。
しかし、その当時世の中はまだ不景気で、しかももう50を過ぎていたので、
紹介されるCADの仕事も、中小企業の変な人ばかりいるヤバい案件だとか、
たまに良いのに当たっても、半年で終了(予算が無くなって雇えなくなる)とかで、
安定して働ける仕事に出会う事が出来ずにいたんです。
3年くらいはそんな日々が続きました。
心ない派遣会社の営業からは
「その年で大企業に行きたいというのは身の程知らずだ」とまで
言われた事もあったそうです。許せん!
しかし、友人は粘りに粘って、ついに理想の会社に入る事が出来ました。
大企業ではありませんが、しっかりした会社で、自分の力量が試せるような
難しい仕事にもチャレンジできるところです。
最初は派遣で入りましたが、今は正社員として働いています。
もちろん「身の程知らず」といった派遣とは違う派遣会社の案件でしたよ(^^)
3.40代、50代が失敗しない転職をするために
先程の友人の話のように、50代でも正社員でやりたい仕事に転職出来る人は居ます。
その人の今までやってきた仕事内容にもよるとは思うんですが、やはり専門職で
働いて来た方なんかは年齢関係なく来て欲しいと言われる事もあるでしょう。
ただ、特にそういった手に職があるわけでもないのに、漠然と転職したいと思って
動いてしまうのは良くないと思います。
一番避けたい状況は、辞めて無職のまま仕事が見つからないという事ですので、
今いる職場がそこそこやっていけそうな職場なら、そこで働きながら、資格の勉強を
してみたり、やってみたい事を趣味としてやってみるのはどうでしょうか。
例えばWEB関係の仕事をしたいと思っているなら、自宅でサイトを作ってみる。
ひとりではなかなか難しいですから、休みの日にWEBデザインのスクールに
通ってみたり、ネットでググって勉強してみたりしましょう。
意外とYouTubeでも色々教えてくれる無料の動画があったりするものです。
そうこうしているうちに、別に職業としてするのはちょっと・・・とか、
自分のやりたい事と仕事は別だな、とか、思う事が出てくるはずです。
会社に入ってその仕事をしなくても、実力がついてくれば業務を請け負って
家で稼ぐという事も出来るわけですから。
ホームページが作れたり、ワードプレスが使えるようになったら、
アフィリエイトサイトを作って稼ぐというのもいいかもしれませんね。
40代、50代でも新しい事に挑戦する事はいくらでも出来ると思いますが、
それは決して転職をしないと叶えられないという事でも無いように思います。
仕事以外の時間で、自分が出来る事を増やす事は大切な事です。
それが、自分の生きがいになり、また副業になれば最高だと思います。
しかし、今いる会社からどうしても転職せざるを得なくなった時は、
急な倒産などでない限り、出来るだけ次を見つけてから辞めましょうね。
40代、50代の中高年でも受け入れてもらえやすい職業としては、
介護関係の仕事があります。
新規で行くなら介護や福祉の資格を取って、そういう業界を目指すのも
ひとつの方法かと思います。
人材バンクなども利用して、失敗しない転職を目指しましょう。